three Blancpain fifty fathoms in 38mm, steel, gold, and titanum 新たに登場したフィフティ ファゾムス Ref.5007は大きく3種類の素材、SS、チタン、RGで展開し、ダイヤルはブラックまたはブルーの2色から選択できる。さらにSSおよびチタンケースにはブレスレットも用意されており、それぞれ36万3000円、44万円でオプションとして追加が可能だ。
The Blancpain Fifty Fathoms 38mm on the wrist 我々の考え 長年にわたり、HODINKEEのサイトやウォッチメディアの各所では、ブランパンのフラッグシップダイバーズ、フィフティ ファゾムスのデザイン方針に対して不満の声が上がっていた。ダイバーズウォッチの世界で圧倒的な歴史を持つにもかかわらず、同モデルは一貫してモダンなスタイリングと45mmという大型なケースで展開されてきたからだ。コレクターにとっての一時的な救いは、数年に1度だけ登場する40.3mmの限定モデルだった。これは1953年の41mmのオリジナルモデルよりわずかに小さいサイズで、たとえば2020年にHODINKEEのために製作されたミルスペックモデルのように、発売後すぐに完売することも珍しくなかった。こうした限定モデルの人気は、ブランパンが小径サイズへの需要を認識していたことがうかがえるものの、そのニーズに応えるのはあくまで特別なときだけであり通常採用されるサイズは大型の45mmだった。その流れを継いだようにも見えたのが2023年に登場した42mmケースの限定フィフティ ファゾムス70周年記念Act Iだったが、2024年にはこの42mmケースがレギュラーモデルに加わり、戦略に変化の兆しが現れ始めた。
The Blancpain Fifty Fathoms in 38mm, 42mm, and 45mm Watches&Wonders 2025の目玉となったのは、ツウ好みの時計愛好家に向けた“新しさ”だった。たとえばパテック フィリップのRef.6196P-001 カラトラバ、カルティエのタンク LC オートマティック、さらにはグランドセイコーのマイクロアジャストクラスプといった新作は、いずれも時計好きが本当に望んでいたものにしっかりと応える内容だった。決して、各ブランドが一斉に足並みをそろえてファンサービスに乗り出したわけではない。むしろ現在、時計業界は変化を迫られる市場環境に直面。初心者から上級者まで、今や多くの購入者が新しいから買うという姿勢をとらなくなってきている。そうしたなかで各ブランドは、それぞれが抱える課題にようやく向き合い始めているのだ。
The Blancpain Fifty Fathoms 38mm on the wrist これがブランパンによる一種のリアクションだ、と言うのは私の独断ではない。ブランパンの社長兼CEOであるマーク・A・ハイエック(Marc A. Hayek)氏がこう語っている。「新たなモデルを加えることで明確な需要に応えると同時に、このコレクションがもともとすべての手首のためのものであったことを改めて示している」
ブランパンが38mm径のフィフティ ファゾムス ダイバーズを一挙に発表した。ラインナップはステンレススティール、グレード23チタン、18Kレッドゴールドの3種類で、全14リファレンスという充実ぶりだ。ただしダイヤルはすべてブラックかブルーのサンバースト仕上げに限られている。先週、38mm径ケースを採用したマザー・オブ・パールダイヤルのフィフティ ファゾムスがペアで発表された際、ブランドは“この新しい38mmというケースサイズは、フィフティ ファゾムスファミリーの将来的な展開に弾みをつけるだろう”と述べていた。スーパーコピー時計 優良サイト追加モデルが登場することは予想していたが、これほど早く次の一手がくると予想していた人はそう多くなかっただろう。
three Blancpain fifty fathoms in 38mm, steel, gold, and titanum
新たに登場したフィフティ ファゾムス Ref.5007は大きく3種類の素材、SS、チタン、RGで展開し、ダイヤルはブラックまたはブルーの2色から選択できる。さらにSSおよびチタンケースにはブレスレットも用意されており、それぞれ36万3000円、44万円でオプションとして追加が可能だ。
まず最も注目すべきはケースの仕様だ。今回の38mmモデルは、2024年に発表された42mmのチタンおよびRGモデル、2025年1月に登場したSS、そして2007年にさかのぼる45mmバージョンと並んでフィフティ ファゾムスファミリーに加わる。この新たなサイズを実現するにあたり、ブランパンは単に縮小するのではなく、プロポーション全体を慎重に再設計したと述べる。厚さは、最も近い兄弟モデルである42mmのオートマティックと比べて新作は12mmに抑えられた。ラグ幅も21.5mmから19mmへとスリムになり、全体としてバランスの取れたプロポーションに仕上がった。また120クリックの逆回転防止サファイアベゼルには、ダイヤルカラーと統一されたカラーリングが施されている。さらに現行ファゾムスの仕様として、ケースの9時位置にはブランドロゴが誇らしげに加わる。
The Blancpain Fifty Fathoms 38mm
今回のフィフティ ファゾムスの写真を見て、いったい何が新しいのかと首をかしげてしまっても無理はない。手首に着けた写真や、ほかのフィフティ ファゾムスと並んでいたりしない限り、その見た目は42mmや45mmモデルと驚くほどよく似ているのだ。ダイヤルには夜光塗料が施されたアプライド仕様のインデックス、重要な位置ではアラビア数字があしらわれている。ブラックとブルーのいずれの文字盤もサンバースト仕上げで、4時30分位置には文字盤の色に合わせたデイト窓がある。裏はシースルーバック仕様で、自動巻きCal.1150の精緻な動きを鑑賞できる。同ムーブメントは直列に連結されたツインバレルにより100時間のパワーリザーブを実現しているほか、シリコン製ヒゲゼンマイにより高い耐磁性も備える。
価格は、ストラップかブレスレット、ピンバックルかフォールディングバックルかといった仕様で大きく変わる。SSモデルはピンバックル付きストラップで226万6000円、ブレスレットで262万9000円。チタンモデルケースは242万から286万円の価格帯で、18KRGモデルはストラップ仕様のみで展開されピンバックルで412万5000円、フォールディングバックルでは459万8000円(すべて税込)となる。なお今回のフィフティ ファゾムス オートマティック 38mmはいずれも数量限定ではなく、今後もブランパンのラインナップに名を連ねる予定だ。
The Blancpain Fifty Fathoms 38mm on the wrist
我々の考え
長年にわたり、HODINKEEのサイトやウォッチメディアの各所では、ブランパンのフラッグシップダイバーズ、フィフティ ファゾムスのデザイン方針に対して不満の声が上がっていた。ダイバーズウォッチの世界で圧倒的な歴史を持つにもかかわらず、同モデルは一貫してモダンなスタイリングと45mmという大型なケースで展開されてきたからだ。コレクターにとっての一時的な救いは、数年に1度だけ登場する40.3mmの限定モデルだった。これは1953年の41mmのオリジナルモデルよりわずかに小さいサイズで、たとえば2020年にHODINKEEのために製作されたミルスペックモデルのように、発売後すぐに完売することも珍しくなかった。こうした限定モデルの人気は、ブランパンが小径サイズへの需要を認識していたことがうかがえるものの、そのニーズに応えるのはあくまで特別なときだけであり通常採用されるサイズは大型の45mmだった。その流れを継いだようにも見えたのが2023年に登場した42mmケースの限定フィフティ ファゾムス70周年記念Act Iだったが、2024年にはこの42mmケースがレギュラーモデルに加わり、戦略に変化の兆しが現れ始めた。
今回発表された38mmモデルのフルラインナップは、愛好家たちの嗜好が変化したことを示すよりかは、むしろこの層の声は無視できないとブランドが認めた結果だと言えるだろう。これまでのブランパンは、自社製品に対する(HODINKEEの読者のような)熱心な時計愛好家はごく少数であるから彼らの声に耳を傾ける必要はない、と判断していたように見える。しかし実のところ、より多くの人たちが小径のケースサイズを好むようになり、市場全体をとおして見ても、トレンドは小振りな時計へと本格的に移行している。ニッチに見えたその声が今や市場の方向性と一致してきているのだ。
The Blancpain Fifty Fathoms in 38mm, 42mm, and 45mm
Watches&Wonders 2025の目玉となったのは、ツウ好みの時計愛好家に向けた“新しさ”だった。たとえばパテック フィリップのRef.6196P-001 カラトラバ、カルティエのタンク LC オートマティック、さらにはグランドセイコーのマイクロアジャストクラスプといった新作は、いずれも時計好きが本当に望んでいたものにしっかりと応える内容だった。決して、各ブランドが一斉に足並みをそろえてファンサービスに乗り出したわけではない。むしろ現在、時計業界は変化を迫られる市場環境に直面。初心者から上級者まで、今や多くの購入者が新しいから買うという姿勢をとらなくなってきている。そうしたなかで各ブランドは、それぞれが抱える課題にようやく向き合い始めているのだ。
もはや、グランドセイコーの後付けのようなクラスプ、バランスを欠いたカラトラバ、オリジナルより4mmも大きくて実際の装着感ではさらに10mmほど大振りに感じるフィフティ ファゾムスを無理に推すような時代ではない。フィフティ ファゾムスの全ラインナップが整った時代だ。視認性を極限まで求める本格ダイバー向けの45mm、最も多くの人にフィットしそうな汎用サイズの42mm、そしてヴィンテージのような装着感を求める人や単純に小振りな時計を好む人に向けた38mm。この3サイズが並ぶことで、それぞれのニーズにしっかりと応える布陣が整った。
The Blancpain Fifty Fathoms 38mm on the wrist
これがブランパンによる一種のリアクションだ、と言うのは私の独断ではない。ブランパンの社長兼CEOであるマーク・A・ハイエック(Marc A. Hayek)氏がこう語っている。「新たなモデルを加えることで明確な需要に応えると同時に、このコレクションがもともとすべての手首のためのものであったことを改めて示している」
価格についていえば、今回の新作フィフティ ファゾムス オートマティックはブランパンの既存ラインナップとの整合性がしっかりと取れた水準にある。価格に関する批判があるとすれば、それはこの1本にではなくブランド全体の戦略に向けられるべきでありその批判はもっともである。こう言い換えよう。もしあなたが45mmのフィフティ ファゾムスを正規価格で買う覚悟をしたならば、38mmの本作はより優れた時計であり、結果としてよい選択になるだろう。
The Blancpain Fifty Fathoms in 38mm, 42mm, and 45mm
基本情報
ブランド: ブランパン(Blancpain)
モデル名: フィフティ ファゾムス オートマティック(Fifty Fathoms Automatique)
型番: 5007
直径: 38.2mm
厚さ: 12mm
ケース素材: ステンレススティール、グレード23チタンまたは18KRG
文字盤色: サンバースト仕上げのブラックまたはブルー
インデックス: 3・6・9・12時位置にアラビア数字、5分刻みの位置にはアロー型
夜光: あり、インデックスとベゼル
防水性能: 300m
ストラップ/ブレスレット: ストラップは文字盤とマッチするカラーで、セイルキャンバス、NATO、トロピックラバーストラップの3種を用意。いずれもフォールディングバックルまたはピンバックルから選択可能。ブレスレットはSSおよびチタンモデルにのみ用意。
The Blancpain Fifty Fathoms 38mm on the wrist
ムーブメント情報
キャリバー: 1150
機能: 時・分表示、センターセコンド、日付表示
直径: 26.2mm
厚さ: 3.25mm
パワーリザーブ: 100時間 (4日間)
巻き上げ方式: 自動巻き
振動数: 2万1600振動/時
石数: 28
追加情報: シリコン製ヒゲゼンマイを採用した自動巻きムーブメントにより高い耐磁性を実現し、直列連結型ツインバレル構造を採用